ここ最近グルテンフリーという言葉がちらほら聞こえてきてその言葉は知ってるよ!という人も増えた感があるグルテンフリー。
健康情報が気になる方を中心に日本でも知名度が上がっていると思うものの、まだまだ海外の方が盛んでは?と思う方も多いかと思います。
そこで2023年11月現在、海外の国ではどんなグルテンフリー対策がとられているのか・グルテンフリー食品にどんなものがあるのか調べてみました。
日本から取り寄せできる商品も見つけたので、ぜひチェックしてみてくださいね。
日本と海外の「グルテンフリー」の違いとは?
まず最初に調べていてわかった、日本と海外のグルテンフリーで違うところを紹介していきます。
小麦粉&小麦グルテンを避けるのが同じでも、日本とは違うところが多く新しい発見もたくさんでした!
海外のグルテンフリー代替方法は”米粉”以外が主体
日本ではグルテンフリー食品を作る際、伝統的な主食であるお米がよく使われています。
パンやクッキー、シフォンケーキなどは米粉のものが市販食品でもかなり多くありますね。
米粉は小麦粉よりも粘り気が強く、食感が独特になることも結構あります。ただ年々そのレベルが確実に上がってきているようで、米粉であっても小麦粉と違わないような食感を実現しているグルテンフリー食品も普通に買えるようになってきました。
一方海外ではお米自体が入手難しいのか、グルテンフリー食品に米粉が使われている例はかなり少ないです。今回海外のグルテンフリー食品を調べて原材料を見てみたところ、以下のような原材料が使われている例が多かったです。
タピオカ粉
まず第一に、海外製グルテンフリー食品で一番多く見られたのがタピオカ粉。日本ではタピオカドリンクのイメージが強いですがキャッサバという芋から作られる画像のような粉になります。海外ではパンやクッキー、ホットケーキミックスなど様々なグルテンフリー食品で使われています。
台湾のイメージが強いタピオカですがヨーロッパやアメリカでも普通に流通しているようで、色々なグルテンフリー食品に使われています。
タピオカドリンクでわかるようにお米のようにモチモチ食感があり、他の食品の味わいを邪魔せず繋ぎとして機能してくれるから便利な素材のようです。
オーツミール(オーツ麦)
シリアルやクッキーなどでよく見られた小麦粉代替食品はオーツミールです。こちらも日本でもお馴染みですね。
ダイエットによいとかおかゆとして使えることでブームが起きて以来、お店での取り扱いも増えた気がします。
オーツミール入りの食品はどこか香ばしい、穀物感がどうしても出るようなのでタピオカ粉よりは使える食品が限られているようです。クッキーやグラノーラなどオーツミールにあう食品にはよく使われているようです。
なお海外だと小麦グルテンだけを避けるのではなく穀物全部を避けるグレインフリーもメジャーなようで、その点からも使いづらい食材なのかもしれません。
ホワイトソルガム
日本人からすると何これ?という食材のホワイトソルガム。”たかきび”のことを指す食品だそうです。日本では雑穀の1種扱いであまり注目されることのない食材かと思いますが、このホワイトソルガムの粉もタピオカ粉に続くくらい海外ではグルテンフリー食品によく使われているようでした。グルテンの代わりとしてだけでなく肉の代替品としても使える便利な食材のようで、様々な食品に入っているのを見つけることができました。
上記3つがよく海外でグルテンフリー食品に使われている素材のようです。
他にもナッツの粉やとうもろこし粉、じゃがいもの粉(日本でいうと片栗粉ですね)も使っている例がありました。日本のグルテンフリー食品でたびたび使われている大豆粉は私が調べた中ではほとんど使われていなかったです。
このように使用食材に違いがあるようですが、やはり多く使われているものほど小麦代替品として使いやすいのだと思います。
タピオカ粉やホワイトソルガムは日本でまだまだ入手しづらいですが、小麦粉代替品として日本でも売られていることもあります。
入手する機会があったらぜひ買ってみて、いろいろな小麦粉代用品からお気に入りを探してみるのも良さそうです。
以上が海外グルテンフリー食品によく使われている原料の紹介になります。
最近は企業も試行錯誤して小麦粉と食感が変わらないグルテンフリーの米粉食品も多くなりましたが、米粉はもっちりしすぎたり冷えると固まったりで元々小麦粉の代わりとして使うにはコツがいるようです。
お米が主食の日本では米粉を小麦の代わりに使うことが多いですが、日本が独特であると言えそうですね。
海外グルテンフリー実例集・市販グルテンフリー商品8点
以上のように、タピオカ粉がメインだったり日本とは事情の違う海外のグルテンフリー食品。残念ながら日本で買えない商品も多いのですが、調べる中で見つけたグルテンフリー&小麦不使用の市販食品を紹介します。
日本でもおなじみの商品がグルテンフリー版で売られていたり、グルテンフリー専門食品メーカーもあったりと面白いので是非チェックしてみてくださいね。
グルテンフリーオレオ
ココアとバニラクリームが美味しく、日本でもお馴染みのクッキーオレオ。実はグルテンフリーの商品があると知っていましたか?日本では販売されていないようで、正規販売は海外のみのようですがグルテンフリーとしっかりとパッケージに書かれたオレオが販売されています。
原材料は以下の通りで、通常のオレオが小麦粉を使っているところを米粉とタピオカ粉やオーツ麦粉、コーンスターチが使われているようです。
SUGAR, WHITE RICE FLOUR, TAPIOCA STARCH, PALM OIL, CANOLA OIL, WHOLE OAT FLOUR, CORNSTARCH, COCOA (PROCESSED WITH ALKALI), INVERT SUGAR, SOY LECITHIN, BAKING SODA, SALT, XANTHAN GUM, CHOCOLATE, ARTIFICIAL FLAVOR.
oreo.com「gruten free OREO」商品ページより引用
オレオ自体は世界100カ国以上で販売されているようですが、グルテンフリーオレオに関してはアメリカ、ドイツやデンマーク、イギリスなどのヨーロッパ地域で販売されている様子しか確認できませんでした。日本でもグルテンフリーの需要がさらに高まれば将来入手できるかもしれませんね。
定番のバニラだけでなくミント味のものもグルテンフリーであるようです。
残念ながらミント味は見つけられなかったのですが、普通のカカオ&ミルククリームのものならば並行輸入している通販ショップで購入可能です。
グルテンフリーのオレオ、調べているうちに試してみたくなり買ってしまいました!
食べたら味など紹介をします。
キットカット イースター限定商品
他に日本でも有名なお菓子でグルテンフリーがあるもう一つのお菓子がキットカット。イースター限定でカナダやイギリス、アフリカで販売されていた情報しか見つからなかったのですが「イースターバニー」なる限定商品でグルテンフリーのキットカットが作られていたようです。
キットカットと言えばチョコとビスケットが入っているイメージですが、以下のように小麦粉の代わりに米粉やじゃがいも、とうもろこしで代用しているようです。
Sugar, Modified milk ingredients, Palm and vegetable oil, Cocoa butter, Unsweetened chocolate, Rice flour, Cocoa powder, Potato and corn starch, Sunflower lecithin, Baking soda, Salt, Natural flavour, Bamboo powder.
カナダのネスレWEBサイトから引用
過去にはイースターエッグなど違う形のグルテンフリーキットカットもあったようですが、いずれもイースター時期限定。もしイースター時期に海外行く予定があったらばキットカット限定品がないか探してみるのも面白いかもしれないです。
時期も限られており入手のハードルはかなり高そうですが、見た目も可愛く楽しめそうです。
グルテンフリーシリアル
同じネスレが販売している海外のグルテンフリー食品で見つけたものにシリアルがありました。その内の一つがイギリスで販売されているのが確認できた「ゴーフリーココライス」。名前の通りお米を使った海外では珍しいシリアルです。
またオートミールを販売しているアメリカの老舗食品会社Bob’s red millでオートミールや果物などを使ったグルテンフリーのミューズリーを様々な国で販売しているようです。
どちらの商品も並行輸入で入手は可能なのですが、日本ではお米や大豆を使ったグルテンフリーのシリアルが販売されています。
どうしてもチョコレートの味がついたシリアルやドライフルーツの入ったシリアルをグルテンフリーで食べたい!という場合を除き、まずは日本で入手可能なグルテンフリーシリアルをまず試すとよさそうですね。
ケロッグの玄米フレークなど日本でも様々なグルテンフリーシリアルが売られています。
グルテンフリーピザ
もう一つ日本でも有名な食品メーカーから海外のみで販売されているグルテンフリー食品に、ドミノのグルテンフリーピザがありました。
イギリスとアメリカで取り扱っていたようです。
ただ、現地でしか情報が見れないようになっているのかもう販売していないのかもしれませんが、確かにグルテンフリーと書かれたピザの情報が。
どうも2012年から販売開始したという情報は見つけたのですが、2023年現在の情報がわからず…。日本からアクセスしているせいかもしれないですが、イギリスとアメリカどちらのドミノピザも今注文できるのかまでは確認できませんでした。
ただ、このグルテンフリーピザ、ドミノピザ自身もセリアック病対策にはお勧めしないと認めているそうで小麦グルテンの混入を完全に防ぐのは難しいみたいです。
出典はこのcsbニュースです。材料はグルテンフリーでも、普通のピザと調理場所を分けれなくて小麦粉が混ざってしまう可能性があるのでしょうね。
そのせいか、日本のドミノピザではグルテンフリーピザは取り扱いがないようです。どうしてもグルテンフリーピザを食べたい場合はアレルギー対応しているピザ屋さんまで行くか、グルテンフリーピザ粉を買って自分で作るしかなさそうです。
ちなみにピザハット、ピザーラも残念ながら2023年10月現在グルテンフリーピザの取り扱いはないようです。
ここまでは日本でよく知られている企業で、海外のみグルテンフリー商品があるところを紹介してみました。
引き続き海外のグルテンフリー食品を紹介していきますね。
グルテンフリーチョコレートクッキー
日本でも米粉やオートミールを使ったグルテンフリーのクッキーは販売されていますが、海外でもグルテンフリークッキーが販売されています。
日本同様グルテンフリーのクッキーは様々な種類があるようですが、その中でも有名らしいのがアメリカのTate’s Bake Shopというクッキーメーカー。
チョコチップ入りやココナッツ入りなど様々なグルテンフリークッキーが販売されています。
1980年にベーカリーショップを開業したニューヨークで人気のベーカリーショップのレシピだそうでして、アメリカらしくカリカリのクッキーをグルテンフリーで楽しむことができます。
こちらも並行輸入品を買ってみたので、食べたらレビューを紹介します!
ちょっと高い価格にはなってしまいますがアメリカ風のジャンキーぽい見た目でグルテンフリーのクッキーってあまりないので楽しみです。
味の種類はたくさんあるものの、残念ながら日本で取り寄せできるのはチョコチップクッキーのみ。ジンジャーやココナッツ、レーズン入りなど様々なバリエーションはアメリカに行かないと買えなそうです。
グルテンフリードーナツ
次に紹介するのはまさにアメリカというグルテンフリー食品、ドーナツのグルテンフリー商品です。
私の知る限り日本では市販のグルテンフリードーナツはないのですが、アメリカのKalz GlutenFreeという会社では様々な味のグルテンフリードーナツを販売しています。
なお珍しいドーナツを例として取り上げましたがKalz Gluten Freeではドーナツ以外にもパイにマフィン、クッキーからシナモンロールのようなものまで様々なグルテンフリー食品を販売。かつとうもろこしや米など他のアレルギーに対応した商品もあるようです。
2人のグルテン不耐症の子供を持つ母親が立ち上げたベーカリーが始まりの会社だそうで、アレルギー除去にはかなりこだわっているようですね。
グルテンフリーチョコレートブラウニー
海外スーパーでも取り扱っていそうな市販商品からグルテンフリー食品を探しているためケーキの情報はなかなか無いのですが、チョコレートブラウニーに関してはグルテンフリー食品の情報をいくつか見つけることができました。
ピルズバリーというアメリカの会社ではチョコチップ入りのブラウニーを売っている他、ボブズレッドミルからはチョコブラウニー用のミックス粉が売られているようです。
どちらも取り寄せ可能ですが、ブラウニーに関しては日本のメーカーから発売しているところもあるのでオーガニックスーパーなどで探してみるのがオススメです。
グルテンフリーパスタ
ここからは調べてみて正直、海外で頑張ってグルテンフリー食品探す必要はないな…と思いつつも探してみた食品を紹介します。
そのまず一つ目は、グルテンフリーパスタ。
イタリアなどで主食として重要になるためなのか、グルテンフリーパスタは種類豊富。日本よりも海外の方が種類は多いようでしたが、日本でも入手可能な商品もいくつかありました。
パスタをグルテンフリーで食べたい時は日本でもスパゲッティ形状からペンネやマカロニまで、問題なく入手できます。
よくオーガニックスーパーで売ってるアルチェネロがそのいい例ですね。
なお、逆に日本の方が販売種類が多いのが米粉で作られたパスタやうどんなどの麺。海外のグルテンフリーパスタも米粉は普通に使っており、玄米粉のグルテンフリーパスタもありました。
でも日本の方がお米が原料のパスタを入手しやすいのでグルテンフリーパスタに関しては、日本も海外に負けないくらいバリエーション豊富と言えそうです。
ちなみに豆で作られたグルテンフリーパスタ「ゼンブシリーズ」は日本でも海外でも販売されていました。
グルテンフリーパン
続けて、日本で米粉パンを買えばいいとは思うのですが、海外にあるグルテンフリーパンについても調べてみました。
商品の種類よりも、原材料など日本のパンとの違いに注目しながら紹介しますね。
まずパンが主食であろうアメリカにあるCanyon bake houseという会社の商品を例に挙げると、クラシックなものじゃらフレンチトースト向けのハワイアンスイートなる味のもの。また、ベーグルもあるなど様々な種類を取り揃えているようでした。
以下はMountain whiteという代表商品の原材料ですが、玄米粉やタピオカ粉、ソルガム粉を小麦粉の代わりに使っているようです。
日本のグルテンフリーパンだとまず米粉で作られているので、同じパンでも海外は大分違う中身になるようです。
WATER, BROWN RICE FLOUR, TAPIOCA FLOUR, WHOLE GRAIN SORGHUM FLOUR, ORGANIC AGAVE SYRUP, CANE SUGAR, EXTRA VIRGIN OLIVE OIL, CULTURED BROWN RICE FLOUR, CONTAINS 2% OR LESS OF EACH OF THE FOLLOWING: XANTHAN GUM, EGG WHITES, EGGS, YEAST, SEA SALT, ENZYMES.
Canyon bakehouseホームページから引用
Canyon bake houseは美味しく普通のパンと同様に食べれるグルテンフリーパンをつくることを目的に創業しており、グルテンフリー&アレルギー配慮を徹底しているんだとか。
残念ながらCanyon bake houseの商品以外は日本で取り寄せるのは無理そうですが、日本の米粉パンも今や色々な種類があります。味わいや食感も多種多様なので、様々なメーカーの米粉パンを試してお気に入りを探すのが良さそうです。
ここまで有名お菓子のグルテンフリー版からシリアルやパン、パスタからピザまで私が見つけた海外グルテンフリー食品を紹介しました。海外のグルテンフリー食品状況はいかがでしたか?
他にもトルティーヤやマフィン用のミックス粉など紹介しきれない小麦粉不使用品もありました。グルテンフリーでも米粉以外の色々な食品を試してみたい、変わったレシピに挑戦したい方は、海外の商品の目を向けても良さそうです。
グルテンフリー食品探しでお悩みの方に、少しでも参考になれば幸いです!
お菓子を中心に他にもグルテンフリー食品のレビューも書いているので、グルテンフリー食品を探してる方はぜひそちらも見てください!